旅行業務取扱管理者の過去問の使い方|何年分を何周解くか

旅行業務取扱管理者の過去問を、何年分・何周・どう解くかの3段階で回す方法を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が観光庁・日本旅行業協会(JATA)・全国旅行業協会(ANTA)などの公開情報を調べて独自に執筆しています。試験の日程・受験手数料・法令は変更されることがあるため、最新の情報は各試験の実施機関のサイトで確認してください。

旅行業務取扱管理者の勉強を進めるうちに、過去問は何年分やればいいのか、何周すればいいのかで迷っている。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、旅行業務取扱管理者の過去問は、公式サイトで手に入る新しい年度から使い、「眺める・解く・仕上げる」の3段階で回すのがおすすめです。

この記事を読むと、3つの試験の過去問の手に入れ方と、年数・周回・解き方の組み立て方が分かります。

目次

旅行業務取扱管理者の過去問はどこで手に入る?

先に結論

総合はJATA、国内はANTA、地域限定は観光庁のサイトで、過去の問題と正解を無料で見られます。まずは受ける試験の公式ページを開くところから始めましょう。

『過去問って、問題集を買わないと手に入らないの?』と思いますよね。

実は、旅行業務取扱管理者の3つの試験は、どれも実施機関が過去の問題や正解を公開しています。市販の問題集を買う前に、まず公式の過去問で出題の形を知っておくと無駄がありません。

試験公開している教材公開しているところ
総合過去5年間の試験問題・正解、過去5年間の実施結果日本旅行業協会(JATA)
国内令和4・5年度の問題と解答・合格基準、令和6〜8年度のCBTの出題例と解答全国旅行業協会(ANTA)
地域限定年度ごとの試験問題(全科目・免除1・免除2)と正解及び配点観光庁

総合の過去問はJATAの過去5年間の試験問題・正解で見られます。国内はANTAの各年度の実施状況・出題例と解答から見られます。

国内は「出題例」になっている

国内試験は、令和6年度から全国のテストセンターでパソコンを使うCBT方式になりました。受験者ごとに問題が違うので、令和6年度からは「出題例」が公表されています。

令和8年度の出題例は、10月2日に掲載されています。CBTの問題そのものではありませんが、出題の形や難しさをつかむには十分です。

地域限定は観光庁のページで

地域限定は、観光庁が年度ごとに試験問題と正解及び配点を公開しています。令和4年度以前の問題は「過去の試験情報」のページにまとめられています。

地域限定の問題は、全科目・免除1・免除2に分けて公開されています。免除がある方は、自分の区分の問題を選んで解くと、本番に近い形で練習できますよ。

試験問題の取り扱い

国内のCBT試験は、試験問題を持ち帰れず、SNSなどで共有することも禁止されています。公式に公表された出題例を使って練習しましょう。

何年分を、何周、どう解く?3段階プラン

「眺める・解く・仕上げる」で回す

過去問は、1周目から本番のつもりで解く必要はありません。1周目は眺める、2周目は解く、3周目は仕上げる、と目的を変えて回すと、同じ問題でも得られるものが変わります。

ここが、この記事でいちばん大事なところです。

『とにかく何周もすればいいんでしょ?』と思うかもしれません。ただ、ただ回数を重ねるだけだと、答えの番号を覚えてしまって力がつきにくいんです。

そこで、3つの段階に分けて目的をはっきりさせたプランを表にしました。

段階使う年数やること終わったと言える状態
1周目「眺める」新しい年度の1年分問題を読み、どの科目で何が問われるかを知る。解けなくてよい科目ごとの問題の形を説明できる
2周目「解く」公式で手に入る年度すべてテキストを横に置いて1問ずつ解き、間違えた理由を書く間違えた問題の理由を一言で言える
3周目「仕上げる」2周目で間違えた問題と、新しい年度の1年分時間を計り、本番と同じ時間で通して解く各科目で合格点を超えられる
過去問を、1周目は眺める、2周目は解く、3周目は仕上げるの3段階で回すプランの図解

何年分を使う?

使う年数の目安は、公式で手に入る範囲です。総合ならJATAの過去5年分、国内ならANTAの令和4年度以降の問題と出題例、地域限定なら観光庁の公開している年度です。

公式の範囲をひと通り回せていれば、問題の形にはかなり慣れているはずです。それ以上の年数を足すより、間違えた問題を解き直す方が力になります。

2周目の「解く」の進め方

2周目は、いちばん時間のかかる段階です。例えば、こんなやりとりを自分の中でしてみてください。

「この問題、正解だった。でもなぜ3番なんだろう?」
「3番以外の選択肢のどこが違うのか、テキストで探してみよう」

この一手間が、2周目の中身です。1問ずつ、次の順で進めてみてください。

2周目の1問の解き方
  1. 問題を読み、答えを見ずに選ぶ
  2. 正解を確かめ、正解でも自信がなかった問題には印をつける
  3. 間違えた選択肢の、どこが違うのかをテキストで探す
  4. ノートに「なぜ違うか」を一言で書く
  5. 次の日の最初に、印のついた問題だけ解き直す

ポイントは、正解した問題でも「なんとなく選んだ」なら印をつけることです。本番では、なんとなくの正解は再現できないことが多いですよね。

1日の量は、試験日から逆算して決める

『結局、1日に何問解けばいいの?』という疑問もありますよね。これは使える時間と試験日までの日数で変わるので、自分で計算してみるのがいちばんです。

計算の形の例を挙げると、2周目に使える期間が8週間で、週に5日勉強できるなら、勉強する日は40日です。解きたい問題の数を40で割れば、1日の目安が出ます。

この数字はあくまで計算の例です。仕事や授業の忙しい週は減らし、休みの週で取り戻す、と週ごとに調整してみてください。

勉強時間の組み立て方は、旅行業務取扱管理者の勉強時間とスケジュール|試験日からの逆算でくわしく紹介しています。

3周目は時間を計る

3周目は、本番と同じ時間で解きます。国内は全科目120分、総合は区分Aなら第1時限80分(業法・約款)と第2時限120分(国内旅行実務・海外旅行実務)です。

時間内に解き終わるかどうかで、どの科目に時間を取られているかが見えてきます。本番形式の練習は、旅行業務取扱管理者の模擬試験の使い方|本番形式で解く練習で紹介しています。

例えばこんな場面

旅行会社の窓口で働いて2年目の場合、約款の問題は仕事の知識で解けることも多いはずです。

そういう方は、約款は1周目からいきなり解いてみて、法令と国内旅行実務は眺めるところから、と科目ごとに段階を変えても大丈夫です。

観光学部の2年生の場合は、全科目とも眺めるところから始めましょう。1周目で知らない言葉を書き出しておくと、テキストを読む時に何を探せばいいかが分かります。

2019年や2020年など古い年度の問題を使う時の注意

古い年度の問題は「改正前」のことがある

試験問題は、その年の基準日の時点の法令で作られています。古い年度の問題は、今の法令や運賃のルールと違う内容のことがあるので、使う時は答えをうのみにしないことが大事です。

『手元に古い年度の問題集があるから、それも使いたい』という方もいますよね。

国内と地域限定は6月1日、総合は8月1日が基準日です。ANTAも、古い年度の問題は法改正前の内容のことがあると案内しています。

年度ごとの違いを知っておく

西暦と和暦、それぞれの年度の試験の主な違いをまとめました。合格率は、実施機関の公表している実施結果のうち、この調査で確かめられた年度だけを載せています。

年度国内の試験総合の試験使う時の注意
2019年度(令和元年度)筆記で実施公開範囲はJATAで確かめる年度別の問題公開の範囲外のことがある。法改正前の内容に注意
2020年度(令和2年度)筆記で実施公開範囲はJATAで確かめる同上。改正後の内容と照らし合わせて使う
2021年度(令和3年度)筆記・合格率42.6%合格率25.0%国内の年度別の問題公開は令和4年度から
2022年度(令和4年度)9月4日に筆記・合格率34.9%10月23日・合格率31.6%ANTAで問題と解答を公開
2023年度(令和5年度)9月3日に筆記・合格率36.5%10月22日・合格率22.3%国内は筆記の最後の年

国内旅行業務取扱管理者2019年度や2020年度の問題を、市販の古い問題集や手元の本で見かけることもあるでしょう。使うなら、法令や約款の考え方の練習用と割り切るのが安心です。

総合旅行業務取扱管理者2020年度・2021年度・2022年度の問題も、運賃や手続きの数字が今と違うことがあります。運賃・料金の計算は、新しい年度の問題で練習しましょう。

古い年度の過去問を使う時に、基準日と改正前の内容を確かめる点をまとめた図解

古い年度の問題で気をつけたい科目

古い年度の問題を使う前のチェックリスト
  • 問題の年度と、その年の基準日を確かめる
  • 法令の問題は、今のテキストで同じ条文の内容を確かめる
  • 約款の問題は、取消料などの数字が今と同じかを確かめる
  • 運賃・料金の計算は、新しい年度の問題を優先する
  • 答えが今のテキストと食い違う問題は、印をつけて深追いしない
よくある失敗

古い問題集の答えをそのまま覚えて、改正後のルールで出題された本番で迷ってしまうケースです。古い年度の問題は「考え方の練習」に使い、答えの数字は新しい年度で確かめるようにしましょう。

筆記の問題とCBTの出題例の違い

国内試験は、令和5年度までは筆記、令和6年度からはCBTです。問われる科目は同じで、法令・約款・国内旅行実務の3つです。

筆記の年度の問題も、科目ごとの出題の形をつかむのには役立ちます。ただ、CBTではパソコンの画面で解くので、本番前にCBT体験試験で操作にも慣れておくと安心です。

科目ごとに、過去問の使い方を変える

法令・約款は繰り返し、実務は手を動かす

法令と約款は、過去問で問われ方に慣れるほど解きやすくなる科目です。国内旅行実務は、計算の手順を手を動かして身につける科目なので、同じ過去問でも使い方を変えましょう。

『全部の科目を同じやり方で回していいの?』と迷いますよね。

科目ごとの使い方の違いを表にしました。

科目過去問の使い方気をつけたいこと
法令(業法)選択肢ごとに正誤の理由を言えるまで繰り返す古い年度は改正前の内容のことがある
約款取消料や期限などの数字を、問題を通して覚える数字は新しい年度で確かめる
国内旅行実務(計算)解答を見ずに、計算の式を紙に書いて解く答えの数字だけ覚えても次の問題で使えない
国内旅行実務(観光地など)どんな形で問われるかの傾向をつかむ同じ問題が出るとは限らない
海外旅行実務(総合)国際航空運賃・英語・出入国手続きを分けて練習する200点の科目なので練習量を多めにする

法令と約款は、選択肢ごとに見る

4つの選択肢から1つを選ぶ問題でも、残りの3つの選択肢がなぜ違うかを確かめておきましょう。1問から4つ分の知識が得られます。

例えば「誤っているものを1つ選びなさい」という問題なら、正しい3つの選択肢も、そのまま覚えるべき内容です。

計算問題は、式を紙に書く

国内旅行実務の運賃・料金の計算は、頭の中で解くと途中で迷いがちです。過去問を解く時は、式と途中の考え方を紙に書いてみてください。

国内試験は電卓が使えません。計算の練習も、電卓を使わずに手で計算する形でやっておきましょう。

総合の海外旅行実務は、分野ごとに解く

総合の海外旅行実務は200点で、国際航空運賃・出入国の手続き・主要国の観光・語学と分野が分かれています。

総合旅行業務取扱管理者2023年度(令和5年度)の過去問なら、まず分野ごとに解いて、どこで点を落としているかを確かめてみてください。苦手な分野が分かれば、テキストで読み直す所がしぼれます。

国内旅行実務の計算問題を、式を紙に書きながら過去問で練習している手元の写真

過去問だけで合格できる?独学か講座か

過去問は柱。ただし解説は自分で補う

公式の過去問には正解は載っていますが、くわしい解説はありません。間違えた理由をテキストで調べられれば、過去問を柱に独学で進められます。

『過去問を全部やれば、それだけで合格できる?』と気になりますよね。

過去問は、出題の形を知り、合格点に届くかを確かめるうえで欠かせない教材です。ただ、解説がない分、なぜその答えになるのかはテキストで補う必要があります。

合格率から見る、過去問の大切さ

令和7年度(2025年度)の国内試験の合格率は35.6%、総合は26.1%でした。国内の合格点は各科目とも60点以上、総合は各科目で満点の60%以上です。

1科目でも合格点に届かないと合格できないので、過去問で科目ごとの得点を確かめることが大切です。合格率の推移は旅行業務取扱管理者の合格率|国内・総合・地域限定の推移を比較で紹介しています。

過去問を解いた結果考えたい次の一手
3科目とも合格点を超えた3周目の仕上げを続け、新しい年度で時間を計って解く
1科目だけ合格点に届かないその科目の過去問を、選択肢ごとに解き直す
計算問題で点を落としている計算の手順をテキストで確かめ、式を書いて解き直す
解説がないと理由が分からない問題が多いテキストを1冊足すか、講座の解説を比べてみる

独学でいくか、講座を使うか

過去問とテキストで理由を調べられるなら、独学は十分に正当な選び方です。進め方の全体は旅行業務取扱管理者の勉強方法|合格に向けた試験対策の手順にまとめています。

一方で、解説を読みながら理由を確かめたい、計算の手順を動画で見たい、という方は講座を比べてみるのも1つの方法です。講座の選び方は旅行業務取扱管理者の講座の選び方|通信講座・スクール・独学を比較で紹介しています。

旅行業務取扱管理者ガイド

講座を使って効率よく合格を目指したい方へ

旅行業務取扱管理者試験は、法令・約款の暗記に加えて、運賃・料金の計算や地理など範囲が広いのが特徴です。独学で進めるか、通信講座やスクールで質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。

無料旅行業務取扱管理者の講座の選び方を見る

試験の日程・受験手数料は各試験の実施機関(JATA・ANTA・観光庁)の案内で最新情報を確認してください。

過去問の使い方でよくある相談

悩みは「過去問だけで足りるか」

過去問についての相談で多いのは、過去問を回すだけで合格点まで届くか、というものです。代表的な3つに答えます。

法令と約款は、過去問をひたすら回せば突破できる?

国内試験の法令と約款の2科目は、過去問を繰り返せば合格点に届くか、という相談です。

法令と約款は、条文や約款の決まりがそのまま問われる科目なので、過去問で慣れる効果が出やすいです。ただ、答えの番号を覚えるだけでは、言い回しが変わった問題で迷ってしまいます。

選択肢ごとに「なぜ正しいか、なぜ違うか」を言えるまで回してみてください。それができれば、新しい問題にも対応しやすくなります。

国内の地理の問題は、過去問を暗記しても出ない?

国内旅行実務の観光地や地理の問題は、過去問を覚えても同じものは出にくいのでは、という相談です。

観光地の問題は、範囲が広く、過去問と同じ問題が出るとは限りません。過去問は、どんな形で問われるかの傾向を知るために使うと考えておきましょう。

過去問に出てきた観光地を地図で確かめ、同じ地域の別の観光地もあわせて覚えておくと、知識が広がりやすいですよ。

総合の英語は、過去問対策で点が取れる?

総合の海外旅行実務の英語の問題は、過去問を解いておけばある程度は得点できるか、という相談です。

英語は海外旅行実務の一部で、JATAの過去5年分の問題で出題の形を確かめられます。過去問を解きながら、出てきた旅行関係の単語や言い回しをまとめておくと、本番でも読みやすくなります。

英語が苦手な方は、英語にかける時間と、国際航空運賃など他の分野にかける時間のバランスを見ながら進めてみてください。

よくある質問

旅行業務取扱管理者の過去問は何年分やればいいですか?

公式サイトで手に入る範囲が目安です。総合はJATAの過去5年分、国内はANTAの令和4年度以降の問題と出題例、地域限定は観光庁の公開している年度です。

過去問は何周すればいいですか?

回数より目的を分ける方が大切です。1周目は眺める、2周目はテキストを横に置いて解く、3周目は時間を計って仕上げる、の3段階で回してみてください。

国内旅行業務取扱管理者2019年度の問題は使えますか?

考え方の練習には使えますが、法改正前の内容のことがあります。答えは今のテキストや新しい年度の問題で確かめながら使いましょう。

CBTになってから、過去問の使い方は変わりますか?

科目は同じなので、筆記の年度の問題も練習に使えます。令和6年度以降は出題例が公表されているので、新しい年度は出題例を使い、CBT体験試験で操作にも慣れておきましょう。

試験の日程はいつですか?

令和8年度は、国内が9月3日(木)から25日(金)のうち選んだ日時、総合が10月25日(日)、地域限定が9月27日(日)です。最新の日程は各実施機関の案内で確認してください。

まとめ

この記事の要点
  • 旅行業務取扱管理者の過去問は、JATA・ANTA・観光庁のサイトで無料で見られる
  • 年数の目安は、公式で手に入る範囲
  • 過去問は「眺める・解く・仕上げる」の3段階で回す
  • 2019年や2020年など古い年度の問題は、法改正前の内容に注意して使う
  • 法令・約款は選択肢ごとに、実務は式を紙に書いて解く

まずは受ける試験の公式ページを開いて、新しい年度の過去問を1年分眺めてみましょう。そこから、あなたの3段階プランが始まります。

旅行業務取扱管理者ガイド

旅行業務取扱管理者ガイド 編集部

総合・国内・地域限定の旅行業務取扱管理者試験の仕組み、合格率と科目ごとの対策、過去問や講座を使った勉強法、資格を仕事に活かす方法までを、はじめて受験する人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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