当サイトの記事は編集部が観光庁・日本旅行業協会(JATA)・全国旅行業協会(ANTA)などの公開情報を調べて独自に執筆しています。試験の日程・受験手数料・法令は変更されることがあるため、最新の情報は各試験の実施機関のサイトで確認してください。
旅行業務取扱管理者の勉強を始めようと書店やネットを見たら、テキストが何冊も並んでいて手が止まった。そんな方も多いはずです。
結論から言うと、旅行業務取扱管理者テキストは「どの試験に対応しているか」「いつの法令で書かれているか」「問題とつながっているか」の3点で選ぶと迷いにくくなります。
この記事を読むと、国内用・総合用の違いと、買う前に確かめたいポイントが分かります。
旅行業務取扱管理者のテキストは、まず何を基準に選ぶ?
最初に決めるのは、受ける試験です。総合・国内・地域限定で出題科目が違うので、受ける試験に合ったテキストを選ぶのがいちばんの近道です。
『有名な本を買えば大丈夫でしょ?』と思いますよね。
ただ、旅行業務取扱管理者の試験は3種類あり、科目の数も範囲も違います。まずは自分が受ける試験の科目を確かめておきましょう。
| 試験 | 実施機関 | 出題科目 |
|---|---|---|
| 総合 | 日本旅行業協会(JATA) | 業法・約款・国内旅行実務・海外旅行実務 |
| 国内 | 全国旅行業協会(ANTA) | 法令・約款・国内旅行実務 |
| 地域限定 | 観光庁 | 法令・約款(航空運送約款を除く)・国内旅行実務(航空運送の料金と国内地理等を除く) |
表のとおり、国内は3科目で、総合はそこに海外旅行実務が加わります。地域限定は、国内の範囲から航空と国内地理などを除いた形です。
資格そのものの違いをざっくり知りたい方は、旅行業務取扱管理者とは?3種類の資格と仕事・試験をやさしく解説を先に読むと全体がつかみやすいですよ。
受ける試験が決まっていない時は
『国内と総合、どっちを受けるかまだ決めていない』という方もいますよね。
その場合は、国内の範囲から始めるのが考えやすいです。法令・約款・国内旅行実務は総合でも出題されるので、国内の勉強はそのまま総合の土台になります。
実は、国内に合格すると、総合では業法と国内旅行実務が免除になります。総合を最終目標にしている方でも、国内から段階を踏む道があるんです。
協会はテキストを紹介していない
「公式テキスト」を探している方もいるかもしれません。
JATAとANTAは、公的な立場上、特定の参考書や講座を紹介していません。協会が出している無料の教材は、公開されている過去の試験問題や出題例です。
試験会場の周りでの講座の勧誘や、解答速報・合否通知のサービスは、実施機関とは関係がないと案内されています。「協会公認」のような書き方を見かけたら、実施機関のサイトで確かめてみてください。
テキストを買う前に確かめたい3つの点
表紙のデザインや厚さより、この3点を確かめた方が失敗しにくくなります。どれも表紙・はしがき・目次でだいたい分かります。
ここが、この記事でいちばん大事なところです。
テキストは名前や評判で選ばれがちですが、旅行業務取扱管理者の試験は法令や運賃の改正が出題に響きます。だからこそ、中身の「時点」と「範囲」を見ておきたいんです。
1. どの試験に対応しているか
テキストには、国内専用・総合専用・国内と総合の両対応の3つのタイプがあります。
両対応のテキストは、国内の範囲に海外旅行実務を足した形だと考えると分かりやすいです。国内だけを受ける方には、海外の章は今は読まなくてよい部分になります。
2. いつの法令で書かれているか
試験問題は、実施年の基準日の時点の法令で作られています。国内と地域限定は6月1日、総合は8月1日が基準日です。
令和8年度の国内試験では、航空の問題も令和8年6月1日に搭乗する際の約款で出題されます。古いテキストだと、この時点からずれている部分があるかもしれません。
3. 問題とつながっているか
テキストを読んだだけでは、本番の4択に慣れません。章ごとに練習問題があるか、過去の試験問題と対応しているかを見ておきましょう。
- 表紙や目次で、受ける試験(国内・総合・地域限定)に対応しているかを確かめる
- はしがきや奥付で、何年度の試験向けかを確かめる
- 法令・約款の章が、改正に合わせて改訂されているかを確かめる
- 国内旅行実務の運賃・料金の章に、計算の手順が載っているかを確かめる
- 章ごとの練習問題や、過去問との対応があるかを確かめる
- 最初の数ページを読んで、最後まで読めそうな文章かを確かめる

国内テキストと総合テキスト、両対応はどう違う?
国内用は3科目、総合用は4科目です。両対応のテキストは1冊で両方の範囲を学べる分、国内だけを受ける方には読まない章が出てきます。
『国内しか受けないのに、両対応の本を買っても損しない?』と迷いますよね。
それぞれの向き不向きを、受ける人の状況で比べてみました。
| タイプ | 中身の範囲 | 向いている人 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 国内専用 | 法令・約款・国内旅行実務 | 国内だけを受ける人、まず国内に集中したい人 | 総合に進む時は海外旅行実務の教材を別に用意する |
| 総合専用 | 業法・約款・国内旅行実務・海外旅行実務 | 総合を受ける人、国内合格後に総合へ進む人 | 国内合格者は免除科目の章を読まずに済む |
| 国内・総合の両対応 | 両方の範囲を1冊に | 国内のあとに総合も受けたい人 | 国内だけなら海外の章は後回しにする |
旅行業務取扱管理者の国内テキストを選ぶなら
国内の試験は、法令100点・約款100点・国内旅行実務100点の3科目です。令和7年度の出題例では、合格点は各科目とも60点以上でした。
1科目でも60点に届かないと合格できないので、得意な科目だけを伸ばす作戦は取りにくいんです。テキストも、3科目のどこかが極端に薄いものは避けておきたいところです。
国内旅行実務には、JRの運賃・料金の計算や国内の観光地の知識が入ります。計算の手順が丁寧に書かれているかを、目次と本文で確かめてみてください。
総合のテキストを選ぶなら
総合の配点は、業法100点・約款100点・国内旅行実務100点・海外旅行実務200点です。合格点は各科目で満点の60%以上です。
海外旅行実務は200点と配点が大きく、国際航空運賃や出入国の手続き、語学まで範囲が広いです。総合用の選び方は総合旅行業務取扱管理者のテキストはどう選ぶ?おすすめの探し方でくわしく紹介しています。
地域限定を受けるなら
地域限定は専用の教材が多くないので、国内用のテキストで勉強する方法があります。その時は、航空運送の約款と料金、国内地理の章が範囲外になる点に気をつけましょう。
どの章を読み飛ばせるかは、地域限定旅行業務取扱管理者のテキスト|国内用で勉強する時の注意で章ごとにまとめています。
- 国内のあとに総合へ進む時も同じ本で続けられる
- 国内と総合で重なる科目を1冊で学べる
- 表記や解説の書き方に慣れたまま進める
- 国内だけなら読まない章が多くなる
- 1冊が厚くなり、持ち歩きにくい
- 総合を受ける年が先なら、その年度の版で買い直すことになる
名前で探す時・Amazonで買う時の確かめ方
「大原のテキスト」「JTB系のテキスト」「標準テキスト」のように名前で探すのは自然なことです。ただ、買う前に3つの点を確かめる手順は同じです。
『知り合いに勧められた名前で探してみたけど、似た本がいくつも出てくる』ということ、ありますよね。
名前で探す時に知っておきたいことを、探し方ごとにまとめました。
| 探し方 | 知っておきたいこと | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 大原の旅行業務取扱管理者テキスト | 資格の大原は、社会人講座に旅行業務取扱管理者のコースがある | 教材だけで手に入るか、講座とセットかを公式で確かめる |
| 旅行業務取扱管理者テキストのJTB系 | 翔泳社の「観光・旅行教科書」シリーズは、JTBが設立した専門学校の講師陣によるテキスト&問題集で、総合・国内の両方に対応 | 受ける年度向けの版かを表紙や奥付で確かめる |
| 旅行業務取扱管理者試験の標準テキスト | 「標準」は書名に使われることがある言葉で、試験の実施機関が決めた教材ではない | 対応試験と基準日を目次やはしがきで確かめる |
| 講座の教材 | 通信講座やスクールの教材は、講座の受講とセットになっている場合がある | 資料請求で見本を見てから考える |
国内旅行業務取扱管理者のテキストをAmazonで買う時
Amazonなどの通販は、家にいながら比べられるので便利ですよね。
ただ、ネット上の商品ページでは、版の違いが分かりにくいことがあります。旅行業務取扱管理者のテキストをAmazonで買う時は、次の点を見ておきましょう。
- 商品名に入っている年度や「何年版」の表示を確かめる
- 発売日が、受ける年度の試験に合っているかを確かめる
- 同じ書名で古い版が並んでいないかを確かめる
- 中古の場合、書き込みや別冊の欠けがないかを確かめる
- 「なか見」などの試し読みで、目次と文章の読みやすさを確かめる
書店で手に取って選ぶ時は
書店なら、中身を実際に開いて比べられるのがいいところです。せっかくなら、次の順で数分ずつ見てみてください。
- 表紙と奥付で、対応する試験と年度を確かめる
- 目次で、3科目(総合なら4科目)の章の厚さを見比べる
- 運賃・料金の章を開いて、計算の手順が1行ずつ書かれているかを見る
- 章末の練習問題を1問だけ解いてみる
例えば、運賃の章を開いて「この説明なら自分にも追えそう」と思えるかどうか。友人と書店に行ったなら、こんなふうに話してみるのもいいですね。
「この本、例題の途中の式まで書いてある」
「じゃあ、計算はこっちの方が読みやすそうだね」
これが、続けられるテキストかを見分けるいちばん分かりやすい目安です。
同じ書名で迷ったら、新しい年度の版を手に取りましょう。棚に並んでいる版の年度は、思った以上にばらばらなことがあります。

中古や古い版を使っていい?
『お金をかけたくないから、前の年のテキストで済ませたい』という方も多いはずです。
法令・約款の改正や運賃・料金の変更は、試験問題に反映されます。古い版を使う場合は、変わった部分を自分で確かめる手間がかかる、と考えておきましょう。
古い版のテキストを使い、改正前のルールのまま覚えてしまうケースです。古い版で勉強するなら、最新年度の過去問や出題例を解いて、テキストと答えが食い違う所に印をつけておくと安心です。
テキストと過去問は、どう組み合わせる?
テキストを最初から最後まで覚えようとすると、時間が足りなくなりがちです。過去問を解いて、分からなかった所をテキストで調べる使い方に切り替えると、覚える量がしぼれます。
テキストを1周読んで満足してしまう、という声はよく聞きますよね。
実は、旅行業務取扱管理者の試験は、過去の問題を公式サイトで無料で見られます。総合はJATAが過去5年分、国内はANTAが年度別の出題例と解答を公開しています。
| 試験 | 公開されている教材 | 公開しているところ |
|---|---|---|
| 総合 | 過去5年分の試験問題・正解 | JATA |
| 国内 | 令和4・5年度の問題と解答、令和6年度以降のCBTの出題例と解答 | ANTA |
| 地域限定 | 年度ごとの試験問題と正解及び配点 | 観光庁 |
国内の出題例は、ANTAの各年度の実施状況・出題例と解答のページで見られます。
テキストと過去問を回す手順
- テキストの1単元を、覚えようとせずに読む
- その単元に当たる過去問を、答えを見ずに解いてみる
- 間違えた問題の選択肢を、テキストのどこに書いてあるか探す
- テキストのその箇所に、問題の年度と番号を書き込む
- 次の日の最初に、前の日に間違えた問題だけ解き直す
4番目の書き込みをしておくと、テキストのどこがよく出るかが目で見て分かるようになります。書き込みが集まった所が、優先して覚えたい所です。
例えばこんな場面
旅行会社の窓口で働いて2年目の場合、約款の取消料の話は仕事で聞いたことがあるはずです。
そういう方は、約款の章は過去問から入り、運賃計算の章はテキストをじっくり読む、と章ごとに順番を変えても大丈夫です。
観光学部の2年生の場合は、仕事の経験がない分、法令の言葉に慣れるまで時間がかかるかもしれません。最初はテキストを読む時間を少し多めに取ってみてください。
過去問の年数や周回の考え方は、旅行業務取扱管理者の過去問の使い方|何年分を何周解くかでくわしく紹介しています。

テキスト代をかけずに始めたい時は
公式の過去問や出題例は無料で見られるので、まずそれを眺めてから本を選ぶ方法もあります。問題の形を先に知っておくと、テキストのどこを読めばいいかが分かりやすくなります。
無料で使える教材の探し方は、旅行業務取扱管理者を無料で勉強する方法|公式の過去問とWeb教材にまとめています。
独学でいくか、講座を使うか
テキストを選んでいるうちに『そもそも独学で大丈夫かな』と不安になる方もいますよね。
テキストと過去問で進められそうなら、独学は十分に正当な選び方です。一方で、運賃計算のように手順を見ながら覚えたい単元が多いなら、動画や質問の仕組みがある講座を比べてみるのも1つの方法です。
講座を使う場合の選び方は、旅行業務取扱管理者の講座の選び方|通信講座・スクール・独学を比較で紹介しています。
旅行業務取扱管理者ガイド
講座を使って効率よく合格を目指したい方へ
旅行業務取扱管理者試験は、法令・約款の暗記に加えて、運賃・料金の計算や地理など範囲が広いのが特徴です。独学で進めるか、通信講座やスクールで質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。
無料旅行業務取扱管理者の講座の選び方を見る試験の日程・受験手数料は各試験の実施機関(JATA・ANTA・観光庁)の案内で最新情報を確認してください。
旅行業務取扱管理者のテキストでよくある相談
テキストについての相談で多いのは、前の年の本で間に合うかと、種類が多くて選べないという2つです。代表的な3つに答えます。
1年前のテキストでも合格できる?
これから勉強を始めたいが、1年前のテキストで十分か、という相談です。
法令・約款の基本的な考え方は、1年で大きく変わらない部分も多いです。ただ、改正や運賃・料金の変更があれば、その年の試験に反映されます。
1年前の版を使うなら、受ける年度の過去問や出題例を解いて、食い違う所をチェックしながら進めてみてください。食い違いが多いと感じたら、新しい版に切り替えるタイミングです。
国内のテキスト選びに苦戦している。3科目受験でどう選ぶ?
国内試験を3科目で受けるのは分かっているが、テキストが選べない、という相談です。
3科目とも60点以上が合格の条件なので、3科目がバランスよく入っている本を選ぶのが基本です。そのうえで、運賃・料金の計算の説明が自分に分かるかを、本文を数ページ読んで確かめてみてください。
1冊で迷い続けるより、まず1冊決めて過去問と合わせて使う方が前に進みます。合わなかった時は、苦手な科目だけ別の本で補えば大丈夫です。
運賃計算がよく分からない。テキストを変えるべき?
国内旅行実務の運賃計算がテキストを読んでも分からない、という相談です。
運賃計算は、文章で読むより、手を動かして解いた方が分かりやすい単元です。テキストを変える前に、例題を自分で書き写しながら1問ずつ解いてみてください。
それでも止まる時は、解き方の動画や講座の解説で、手順を目で追うと分かることがあります。つまずきやすい所は旅行業務取扱管理者のJR運賃・料金計算|つまずきやすい所と練習法で紹介しています。
よくある質問
旅行業務取扱管理者のテキストは何冊買えばいいですか?
まずは受ける試験に対応したテキスト1冊と、公式サイトの過去問や出題例で始められます。苦手な科目が見えてから、その科目だけ問題集などを足すと無駄が出にくいです。
国内と総合の両対応テキストは、国内だけ受ける人にも使えますか?
使えます。国内の範囲はそのまま入っているので、海外旅行実務の章を後回しにすれば大丈夫です。将来総合も受けたい方には、同じ本で続けられるよさがあります。
公式テキストはありますか?
JATAとANTAは、公的な立場上、特定の参考書を紹介していません。無料で見られる公式の教材は、過去の試験問題や出題例です。
テキストは何年度の版を選べばいいですか?
受ける年度の試験に合わせた版を選ぶのが安心です。試験は基準日の時点の法令で作られ、国内と地域限定は6月1日、総合は8月1日が基準日です。
試験の日程はテキストに載っている日で合っていますか?
日程は毎年変わります。最新の日程は、各実施機関の案内で確認してください。
まとめ
- 旅行業務取扱管理者テキストは、受ける試験に合ったものを選ぶ
- 買う前に「対応試験」「法令の基準日」「問題とのつながり」の3点を確かめる
- 国内専用・総合専用・両対応の違いは、海外旅行実務があるかどうか
- 名前やAmazonで探す時も、年度と版を表紙や奥付で確かめる
- テキストは辞書のように使い、公式の過去問や出題例と組み合わせる
まずは受ける試験を決めて、公式サイトの過去問を1回分眺めてみましょう。問題の形が分かると、自分に合うテキストが選びやすくなります。





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