地域限定旅行業務取扱管理者のテキスト|国内用で勉強する時の注意

地域限定旅行業務取扱管理者のテキストを、国内用のテキストで代わりに勉強する方法を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が観光庁・日本旅行業協会(JATA)・全国旅行業協会(ANTA)などの公開情報を調べて独自に執筆しています。試験の日程・受験手数料・法令は変更されることがあるため、最新の情報は各試験の実施機関のサイトで確認してください。

地域限定旅行業務取扱管理者の勉強を始めようとテキストを探したら、国内用の本ばかりで戸惑った。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、地域限定旅行業務取扱管理者のテキストは、国内用のテキストで代わりに勉強できます。ただし、範囲外になる航空と国内地理などの章を見分けておくことが大事です。

この記事を読むと、国内用のテキストのどこを読み飛ばしてよいかと、過去問との組み合わせ方が分かります。

目次

地域限定旅行業務取扱管理者のテキストは、なぜ探しにくい?

先に結論

地域限定の範囲は、国内試験の範囲の一部です。そのため、国内用や国内・総合用のテキストで代わりに勉強する方法が考えやすいんです。

『地域限定専用のテキストが見つからない』と困りますよね。

書店やネットで探すと、並んでいるのは国内用や、国内・総合の両対応のテキストが中心です。地域限定だけを扱う本は、見つけにくいことがあります。

地域限定の試験は、平成30年度から始まった比較的新しい試験です。令和7年度の申込者は769人で、国内試験の12,376人と比べると受ける人の数も少ないです。

地域限定と国内の範囲はどう違う?

実施しているのは観光庁で、科目は法令・約款・国内旅行実務の3つです。国内試験と科目名は同じですが、一部が範囲から除かれています。

科目国内試験地域限定試験
法令旅行業法及びこれに基づく命令国内と同じ
約款旅行業約款、運送約款及び宿泊約款航空運送に係る運送約款を除く
国内旅行実務運送機関・宿泊施設の料金、旅行業務の実務処理など航空運送に係る利用料金、本邦内の地理等を除く

表のとおり、ざっくり言えば「国内から航空と国内地理などを除いた範囲」です。試験そのものの日程や申込方法は、地域限定旅行業務取扱管理者試験とは?日程・科目・免除と合格率で紹介しています。

法令の基準日

地域限定の試験は、令和8年度なら令和8年6月1日現在の法令で作られます。国内試験と同じ基準日なので、国内用のテキストも受ける年度向けの版を選んでおきましょう。

国内用テキストのどこを読み飛ばしてよい?

飛ばしてよいのは「航空」と「国内地理」の章

国内用のテキストを使う時は、航空の約款と運賃・料金、国内の地理や観光地の章を後回しにできます。それ以外の章は、地域限定でも読んでおきたい範囲です。

ここが、この記事でいちばん大事なところです。

国内用のテキストの章立ては本によって違いますが、よくある章の分け方に合わせて、地域限定で読むかどうかを表にしました。

国内用テキストの章地域限定で読む?理由
旅行業法と施行規則読む法令は国内と同じ範囲
標準旅行業約款読む約款のうち旅行業約款は範囲内
宿泊約款読む約款のうち宿泊約款は範囲内
鉄道・バス・フェリーの運送約款読む除かれるのは航空運送の約款だけ
国内航空の運送約款読み飛ばしてよい航空運送に係る運送約款は範囲外
JRの運賃・料金読む除かれるのは航空運送の料金
貸切バス・フェリーの料金読む航空以外の運送機関の料金は範囲内
国内航空の運賃・料金読み飛ばしてよい航空運送に係る利用料金は範囲外
宿泊料金・旅行業務の実務処理読む国内旅行実務の範囲内
国内の地理・観光地読み飛ばしてよい本邦内の地理等は範囲外
国内用テキストの章を、地域限定で読む章と読み飛ばしてよい章に分けた表の図解

迷った章は、過去問で確かめる

『この章は範囲内なのか、外なのか分からない』という時もありますよね。

「この鉄道の運送約款の章、地域限定でも出るのかな?」
「航空じゃないから範囲内。読んでおこう」

こんなふうに迷った時は、観光庁が公開している地域限定の過去問を見てみてください。過去問に出ていない種類の内容なら、優先度を下げて大丈夫です。

よくある失敗

国内用のテキストを最初から順番に読み、範囲外の航空や地理の章に時間を使ってしまうケースです。読み始める前に、目次の範囲外の章に印をつけておくと、同じ失敗を防げます。

配点から見る、時間のかけ方

令和7年度の地域限定試験(全科目)の配点は、法令100点・約款96点・国内旅行実務40点でした。

合格基準は、法令60点以上かつ約款58点以上かつ国内旅行実務24点以上です。3科目とも基準を超える必要があるので、どれか1つを捨てる作戦は取りにくいんです。

科目令和7年度の配点合格基準テキストでの時間のかけ方
法令100点(4点×25問)60点以上条文の言葉に慣れるまで、じっくり読む
約款96点(4点×24問)58点以上標準旅行業約款を中心に、取消料などの数字も覚える
国内旅行実務40点(4点×10問)24点以上運賃・料金の計算の手順を手を動かして練習する

法令と約款で配点の大半を占めるので、テキストもこの2科目の章に時間を多めに取ってみてください。

免除がある人は、読む章がさらに減る

地域限定には、免除1と免除2の2つの免除があります。免除1は、令和7年度の地域限定試験で国内旅行実務の合格点を取った人です。

免除2は、令和7・8年度の地域限定旅行業務取扱管理者研修を修了した人です。免除のある区分の試験時間は80分で、全科目の120分より短くなります。

免除1の方なら、国内旅行実務の章は読まなくて大丈夫です。その分の時間を、法令と約款の読み直しに回してみてください。

地域限定旅行業務取扱管理者試験テキストの選び方

選ぶのは「受ける年度向けの国内用」

地域限定の範囲は国内の範囲の中に入っているので、受ける年度向けの国内用テキストを1冊選べば足ります。地域限定の勉強だけなら、総合の海外旅行実務の章は要りません。

『国内・総合の両対応の本でもいい?』と迷う方もいるはずです。

両対応の本でも、地域限定の範囲は入っています。ただ、海外旅行実務の章の分だけ本が厚くなるので、将来総合まで受ける予定がなければ国内用で十分です。

地域限定の勉強に使うテキストのチェックリスト
  • 受ける年度の国内試験向けの版かを表紙や奥付で確かめる
  • 法令・約款・国内旅行実務の3科目がそろっているかを確かめる
  • 宿泊約款と、鉄道・バスなどの運送約款の章があるかを確かめる
  • JRの運賃・料金の計算の手順が、例題つきで載っているかを確かめる
  • 章末に練習問題があるかを確かめる

国内用テキストの選び方全体は、旅行業務取扱管理者のテキストの選び方|国内・総合・標準テキストでくわしく紹介しています。

地域限定のあとに国内も受けるなら

『地域限定に受かったら、次は国内も考えたい』という方もいるはずです。

国内試験では、地域限定の有資格者は法令が免除になります。その時は、地域限定で読み飛ばした航空と国内地理の章も範囲に入ってきます。

最初から国内も見すえているなら、国内用のテキストを地域限定の時から使っておくと、買い直さずに続けられます。地域限定の時は範囲外の章に印をつけて後回しにし、国内に進む時にそこから読み始めればいいんです。

例えばこんな場面

地方の旅館で働いていて、宿泊客向けに近くの町の散策ツアーを作りたい場合を考えてみましょう。

宿泊約款は日頃の仕事に近い分、読み進めやすいはずです。一方、法令は初めて目にする言葉が多いので、最初の1か月は法令の章を中心に読む、といった順番にしてみてください。

テキストと過去問はどう組み合わせる?

観光庁の過去問で、範囲と出題の形を確かめる

観光庁は、地域限定の試験問題と正解及び配点を年度ごとに公開しています。国内用のテキストで読んだ内容が、地域限定でどう問われるかを確かめるのに使えます。

テキストだけ読んでいると、どこまで覚えればいいのか分からなくなりがちですよね。

過去問は、観光庁の地域限定旅行業務取扱管理者試験のページから確かめられます。

国内用テキストと過去問の回し方
  1. テキストの目次で、範囲外の航空と国内地理の章に印をつける
  2. 法令の章を1単元読み、地域限定の過去問の法令から同じ単元の問題を解く
  3. 間違えた選択肢の根拠を、テキストで探して書き込む
  4. 約款・国内旅行実務も同じ順で進める
  5. 最後に過去問1年分を、本番と同じ120分で通して解く
国内用テキストの範囲外の章に印をつけ、単元ごとに地域限定の過去問を解いて書き込む流れの図解

国内試験の過去問や出題例も、法令や約款の練習には役立ちます。ただ、航空や国内地理の問題は地域限定では出ないので、解く時に飛ばしてかまいません。過去問の使い方は旅行業務取扱管理者の過去問の使い方|何年分を何周解くかで紹介しています。

独学でいくか、講座を使うか

『国内用の本を自分で読み分けるのは、ちょっと不安』という方もいますよね。

章の読み分けができそうなら、独学は十分に選べる方法です。法令の言葉に慣れるまで質問できる人がほしいなら、国内向けの講座を比べてみるのも1つの方法です。

旅行業務取扱管理者ガイド

講座を使って効率よく合格を目指したい方へ

旅行業務取扱管理者試験は、法令・約款の暗記に加えて、運賃・料金の計算や地理など範囲が広いのが特徴です。独学で進めるか、通信講座やスクールで質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。

無料旅行業務取扱管理者の講座の選び方を見る

試験の日程・受験手数料は各試験の実施機関(JATA・ANTA・観光庁)の案内で最新情報を確認してください。

地域限定のテキストでよくある相談

悩みは「範囲が違うのに、どの本を使えばいいか」

地域限定のテキストの相談で多いのは、範囲が国内と違うのにどの本を選べばいいか、というものです。代表的な3つに答えます。

航空と地理が除かれるなら、どのテキストを使えばいい?

地域限定の科目は法令・約款・国内旅行実務で、航空運送の約款や料金などが除かれると知ったが、どのテキストを使えばいいか、という相談です。

受ける年度向けの国内用テキストを1冊用意し、範囲外の章を読み飛ばす方法が考えやすいです。前の章の表を見ながら、目次に印をつけてから読み始めてみてください。

旅館の仕事をしながら、勉強のために受けてみたい

地方で小さな旅館を営んでいて、何か勉強になればと受験を考えている、という相談です。

地域限定には受験資格の制限がないので、どなたでも申し込めます。宿泊約款のように仕事とつながる科目もあり、学んだ内容を日々の仕事で思い出しやすいはずです。

最初は、宿泊約款の章から読み始めるのも1つの手です。なじみのある内容から入ると、法令の章にも入りやすくなりますよ。

予備知識がなくても、テキストだけで勉強できる?

旅行業界の知識がほとんどなく、地名や観光地もあまり詳しくないが大丈夫か、という相談です。

地域限定では、国内の地理や観光地の問題は範囲外です。地名に自信がない方にとっては、範囲が絞られている分、取り組みやすい面があります。

一方で、法令と約款は仕事の経験がないと最初は言葉が硬く感じます。テキストを1回で理解しようとせず、過去問を解きながら2回、3回と読み返すつもりで進めてみてください。

よくある質問

地域限定旅行業務取扱管理者のテキストは、国内用で代わりになりますか?

地域限定の範囲は国内の範囲の中に入っているので、国内用のテキストで勉強できます。航空運送の約款と料金、国内の地理などの章は範囲外です。

地域限定旅行業務取扱管理者試験テキストは何年度の版を選べばいいですか?

受ける年度の国内試験向けの版が安心です。地域限定は、受ける年度の6月1日現在の法令で出題されます。

地域限定に合格したあと、国内も受けられますか?

受けられます。地域限定の有資格者は、国内試験で法令が免除になります。その時は、地域限定で読み飛ばした航空と国内地理の章も勉強しましょう。

地域限定の合格率はどのくらいですか?

観光庁の実施状況では、令和7年度(2025年度)の合格率は49.0%でした。令和6年度は42.3%、令和5年度は40.6%です。テキストで範囲を絞り、過去問で出題の形に慣れておくと、落ち着いて本番に臨めます。

地域限定の試験はいつですか?

令和8年度は令和8年9月27日(日)です。日程は毎年変わるので、最新の日程は観光庁の案内で確認してください。

まとめ

この記事の要点
  • 地域限定旅行業務取扱管理者のテキストは、国内用で代わりに勉強できる
  • 読み飛ばしてよいのは、航空の約款と運賃・料金、国内の地理の章
  • 令和7年度の配点は法令100点・約款96点・国内旅行実務40点で、法令と約款に時間をかける
  • 受ける年度の国内試験向けの版を選び、6月1日現在の法令に合わせる
  • 観光庁の過去問で、範囲と出題の形を確かめながら進める

まずは手元の国内用テキストの目次を開いて、範囲外の章に印をつけるところから始めてみましょう。それだけで、読む量がぐっと絞れます。

旅行業務取扱管理者ガイド

旅行業務取扱管理者ガイド 編集部

総合・国内・地域限定の旅行業務取扱管理者試験の仕組み、合格率と科目ごとの対策、過去問や講座を使った勉強法、資格を仕事に活かす方法までを、はじめて受験する人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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