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旅行業務取扱管理者に興味はあるけれど、自分にも受かるレベルなのか見当がつかない。そんな方も多いはずです。
結論から言うと、旅行業務取扱管理者の難易度は、国内なら準備しだいで十分に手が届き、総合を全科目で受けるならかなり手ごわい試験です。合格率だけでなく、全科目で60%をそろえる仕組みが難しさを作っています。
この記事を読むと、国内と総合の難しさの中身と、どこでつまずきやすいか、自分に合った進め方が分かります。
旅行業務取扱管理者の難易度は?まず合格率から見る
令和7年度(2025年度)の合格率は、国内35.6%、総合26.1%でした。総合を免除なしの全科目で受けた人に絞ると11.7%です。
『国家試験っていうくらいだから、すごく難しいの?』と身構えてしまいますよね。まずは合格率の数字から、ざっくりした位置をつかんでみましょう。
| 試験 | 受験者(令和7年度) | 合格者 | 合格率 | 全科目で受けた人の合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 国内 | 10,329人 | 3,675人 | 35.6% | 34.1% |
| 総合 | 4,519人 | 1,179人 | 26.1% | 11.7%(区分A) |
| 地域限定 | 643人 | 315人 | 49.0% | 48.1% |
国内は受験者の3割台が合格していて、受験資格の制限もありません。一方、総合を全科目で受けた人の合格率は1割台です。
同じ「旅行業務取扱管理者」でも、どの試験をどの区分で受けるかで、難易度はまったく違うんです。合格率の推移は旅行業務取扱管理者の合格率で5年分を並べています。
合格率だけでは難易度は決まらない
合格率は「受けた人のうち何人受かったか」の数字です。受けた人の準備の度合いによっても、数字は上下します。
例えば国内は、授業の一環で受ける学生も多い試験です。しっかり準備した人だけで見れば、受かる割合は違って見えるはずです。
そこでこの記事では、合格率に加えて「合格基準の仕組み」「科目の中身」「受験者の層」の3つから難易度を見ていきます。
「全科目で60%」をそろえるのが難しい理由
国内も総合も、合格の基準は科目ごとです。1科目で満点を取っても、ほかの1科目が60%に届かなければ不合格になります。
旅行業務取扱管理者の難しさは、ここにあると言っても言いすぎではありません。得意な科目でカバーする、という作戦が使えないんです。
| 試験 | 科目と配点 | 合格の基準 |
|---|---|---|
| 国内(令和7年度) | 法令100点(4点×25問)・約款100点(4点×25問)・国内旅行実務100点(4点×12問、2点×26問) | 各科目とも60点以上 |
| 総合 | 業法100点・約款100点・国内旅行実務100点・海外旅行実務200点 | 各受験科目で満点の60%以上 |
| 地域限定(令和7年度・全科目) | 法令100点・約款96点・国内旅行実務40点 | 法令60点以上かつ約款58点以上かつ国内旅行実務24点以上 |
『地理は得意だから、実務で稼げばいいや』と考えていると、法令や約款で足をすくわれることも。3科目、4科目のすべてで基準を超える準備が要ります。

総合は「4科目すべて」と「200点の海外旅行実務」
総合を全科目で受ける区分Aは、業法・約款・国内旅行実務・海外旅行実務の4科目です。中でも海外旅行実務は200点満点で、範囲も広い科目です。
令和7年度の受験区分別の合格率を見ると、海外旅行実務の重さがよく分かります。
| 受験区分(令和7年度) | 受ける科目 | 合格率 |
|---|---|---|
| A | 業法・約款・国内旅行実務・海外旅行実務 | 11.7% |
| B | 業法・約款・国内旅行実務(海外旅行実務は免除) | 48.5% |
| C | 業法・約款・海外旅行実務(国内旅行実務は免除) | 5.9% |
| D | 業法・約款(国内・海外旅行実務は免除) | 58.0% |
| E | 約款・海外旅行実務 | 29.6% |
海外旅行実務を受ける区分A・C・Eは、受けない区分B・Dより合格率が低くなっています。総合の難易度は、海外旅行実務をどう乗り切るかでほぼ決まると言えます。
得意科目の勉強ばかり進めて、苦手な科目を後回しにしてしまうケースです。科目ごとに60%が要る試験では、苦手科目を「60%まで上げる」ことが最優先になります。過去問を解いたら、科目ごとに何割取れたかを記録してみてください。
過去問で、自分と60%の距離を測る
難易度を数字でつかむいちばんの近道は、過去問を1回分解いてみることです。JATAは総合の過去5年分の問題と正解を、ANTAは国内の出題例と解答を公開しています。
- 受ける試験の過去問か出題例を1回分用意する
- 時間を計って、本番と同じように解く
- 科目ごとに何割取れたかを書き出す
- 60%に届かなかった科目を、優先して勉強する科目に決める
例えば、こんな結果になったとします。
「法令は5割、約款は4割、国内旅行実務は6割だった」
「じゃあ、まずは約款を6割まで上げるところからだね」
はじめは、どの科目も60%に届かなくて当たり前です。差の大きさが分かれば、計画が立てやすくなりますよ。
科目ごとのつまずきやすさは?
法令と約款は細かい決まりの暗記、国内旅行実務は計算と地理、海外旅行実務は範囲の広さと語学が山になります。
科目ごとに、どこでつまずきやすいかを表にしました。自分がどこで苦労しそうかを、先に見当をつけておきましょう。
| 科目 | 主な中身 | つまずきやすいところ | 準備のコツ |
|---|---|---|---|
| 法令(業法) | 旅行業法と、それに基づく命令 | 登録や選任、取引のルールの細かい数字や条件 | 似た決まりを表にして並べて覚える |
| 約款 | 旅行業約款・運送約款・宿泊約款 | 取消料や期限など、似た数字が多い | 過去問で問われ方に慣れる |
| 国内旅行実務 | 運送機関・宿泊施設の料金、旅行業務の実務処理、国内の地理など | 運賃・料金の計算と、観光地の地理 | 計算は紙に書いて練習する |
| 海外旅行実務(総合のみ) | 海外の運送機関の料金、旅券・出入国手続、主要国の観光、語学など | 範囲の広さと、英語の読み取り | 出題の多い所から順に固める |

法令と約款は「似た決まりの区別」が山
法令と約款は、覚える量そのものより、似た決まりを取り違えないことが大事なところです。数字や期限が少しずつ違う規定が、いくつも出てきます。
例えば約款なら、旅行の種類や取消しの時期によって決まりが変わります。
テキストを読むだけでなく、過去問で「どこを入れ替えて間違いの選択肢にしているか」を見てみてください。法令の勉強の仕方は旅行業法対策で紹介しています。
国内旅行実務は「計算」と「地理」の2本立て
国内旅行実務は、JR運賃などの計算問題と、国内の観光地の地理の2つが山です。計算は手順を覚えれば安定しますが、地理は覚える量が多めです。
国内のCBT試験では電卓が使えず、計算は会場で貸し出されるメモ用紙で解きます。普段から紙で計算する練習をしておくと、本番で慌てずに済みますよ。
海外旅行実務は「範囲の広さ」と「語学」
総合だけにある海外旅行実務は、海外の運賃、旅券や出入国の手続き、主要国の観光、語学と、出題の幅がとても広い科目です。
『英語が苦手だから、総合は無理かも』と感じる方もいますよね。
ただ、海外旅行実務は語学だけの科目ではありません。ほかの分野で点を積み上げながら、200点の60%を目指す作戦も考えられます。
免除があると、難易度はどう変わる?
国内にも、科目が免除される区分があります。令和7年度の合格率は、免除Aが60.2%、免除Bが60.9%、免除Cが83.3%でした。
| 国内の受験区分 | 当たる人 | 合格率(令和7年度) |
|---|---|---|
| 全科目 | 免除なし | 34.1% |
| 免除A | 国内旅行業務取扱管理者研修の修了者、または前年度の国内旅行実務の科目合格者 | 60.2% |
| 免除B | 地域限定の資格を持っている人 | 60.9% |
| 免除C | 地域限定の資格があり、研修修了者か科目合格者でもある人 | 83.3% |
研修は旅行業の実務経験がある人向けで、一般の人は受けられません。
ただ、科目合格なら誰でも使えます。1回目で国内旅行実務だけでも合格点を取っておくと、次の年の負担がぐっと軽くなります。
受験者の層から見ると、難易度はどう見える?
令和7年度の国内の申込者は、学生30.0%、会社員31.4%、旅行業14.7%でした。旅行業の経験がない人も多く受けている試験です。
難易度を考える時は、「どんな人が受けているか」も参考になります。国内の令和7年度の職業別のデータを見てみましょう。
| 職業(令和7年度) | 申込者 | 合格者 |
|---|---|---|
| 学生 | 3,715人(30.0%) | 870人(23.7%) |
| 会社員 | 3,894人(31.4%) | 1,351人(36.8%) |
| 旅行業 | 1,821人(14.7%) | 499人(13.5%) |
申込者の3割は学生で、19歳以下も1,915人(15.5%)います。
運送業は626人(5.1%)、宿泊業は540人(4.4%)でした。合格者を見ると、学生が870人、会社員が1,351人と、旅行業で働いていない人も多く合格しているんです。
年齢の幅も広い試験
令和7年度の国内の申込者を年齢別に見ると、10代から60代以上まで幅広く受けています。
| 年齢(令和7年度) | 申込者 |
|---|---|
| 19歳以下 | 1,915人(15.5%) |
| 20〜24歳 | 2,214人(17.9%) |
| 25〜29歳 | 1,385人(11.2%) |
| 30〜39歳 | 2,318人(18.7%) |
| 40〜49歳 | 2,094人(16.9%) |
| 50〜59歳 | 1,716人(13.9%) |
| 60〜69歳 | 657人(5.3%) |
| 70歳以上 | 77人(0.6%) |
30代・40代の申込者も多く、社会に出てから挑戦する人も多い試験だと分かります。年齢で難易度が決まるわけではありません。
50代以上の申込者もいます(令和7年度)。『今からでは遅いかな』と迷っている方も、年齢を理由にあきらめる必要はなさそうです。
旅行の仕事をしていなくても受かる?
『旅行業界で働いていないと、さすがに厳しいのでは』と思う方もいますよね。データを見る限り、会社員や学生の合格者は旅行業の合格者より多くなっています。
もちろん、旅行会社で働いている人は、約款や実務の場面がイメージしやすい強みがあります。
ただ、試験の中身はテキストと過去問で学べる範囲です。経験の有無より、準備の量と進め方が結果を分けると考えてよさそうです。
学生が受ける時の難しさ
学生の場合、授業や部活、アルバイトと両立しながらの準備になります。一方で、まとまった時間を取りやすい時期があるのは強みです。

学生の受け方については、学生が旅行業務取扱管理者を取るにはでくわしく紹介しています。
国内と総合、どちらから受ける?難易度に合わせた進め方
はじめて受けるなら、国内から始めると負担を分けやすくなります。国内に合格すると、総合で業法と国内旅行実務が免除になり、区分Eで受けられます。
国内と総合の違いを詳しく知りたい方は、国内と総合の旅行業務取扱管理者の違いを読んでみてください。ここでは、難易度の面から進め方を考えます。
- 海外旅行を扱う仕事を目指している(総合を目標にする)
- 国内旅行の仕事が中心になりそう(まず国内で十分なことも多い)
- 英語や海外の知識に不安がある(国内で基礎を固めてから総合へ)
- 1年で総合まで取りたい(区分Aの合格率11.7%を前提に準備する)
- 地元の体験型の旅行を扱いたい(地域限定も選択肢)
総合を区分Eで受けた人の合格率は、令和7年度で29.6%でした。区分Aの11.7%と比べると、国内から進む流れのほうが負担を分けやすいのが分かります。
ただし、同じ年度に国内に合格して、その年の総合を免除で受けることはできません。国内から総合へ進むなら、翌年度以降の総合が目標になります。
勉強の計画は「試験日からの逆算」で考える
『何時間勉強すれば受かるの?』と気になりますよね。必要な時間は、もともとの知識や得意不得意で人によって大きく違います。
そこで、時間の目安を探すより、自分で計画を計算してみるのがおすすめです。例えばこんな形です。
| 計算の例 | 内容 |
|---|---|
| 使える週の数 | 試験日までの週の数を数える(例: 20週) |
| 1週間に使える時間 | 平日と休日に分けて書き出す(例: 週6時間) |
| 使える時間の合計 | 20週×週6時間=120時間(あくまで計算の例) |
| 配分 | 苦手な科目に多めに割り振る |
この数字は計算の形を示す例で、これで合格できるという目安ではありません。計画の立て方は旅行業務取扱管理者の勉強時間とスケジュールで紹介しています。
独学でいくか、講座を使うか
難易度が分かったら、次は学び方を決める番です。過去問を解いてみて手応えがあれば、独学でも十分に挑戦できます。進め方は旅行業務取扱管理者は独学で合格できる?が参考になります。
一方で、計算や約款で手が止まりがちな方、総合を全科目で受ける方は、解説を聞ける講座を使うのも一つの方法です。どちらがいいかは、旅行業務取扱管理者の講座の選び方で比べてみてください。
旅行業務取扱管理者ガイド
講座を使って効率よく合格を目指したい方へ
旅行業務取扱管理者試験は、法令・約款の暗記に加えて、運賃・料金の計算や地理など範囲が広いのが特徴です。独学で進めるか、通信講座やスクールで質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。
無料旅行業務取扱管理者の講座の選び方を見る試験の日程・受験手数料は各試験の実施機関(JATA・ANTA・観光庁)の案内で最新情報を確認してください。
旅行業務取扱管理者の難易度でよくある相談
難易度の相談では、ほかの資格との比較や、国内を飛ばして総合を受けられるか、短い期間で受かるかといった声がよく見られます。3つ取り上げて答えます。
宅建と比べると、どちらが難しい?
旅行業務取扱管理者と宅建士で迷っていて、どちらが取りやすいか知りたい、という相談です。
試験の範囲も合格の仕組みも違うので、同じ物差しで比べるのは難しいところです。旅行業務取扱管理者は、科目ごとに60%が要る点が特徴です。
どちらが取りやすいかは、法律の文章に慣れているか、計算や地理が得意かなど、自分の得意不得意で変わります。仕事でどちらを使いたいかで選ぶのが、いちばん後悔しにくい決め方です。
国内を持っていなくても、いきなり総合を受けられる?
国内の資格を取らずに、いきなり総合を受けられるか、という相談です。
受けられます。3つの試験とも、年齢・学歴・国籍などの受験資格の制限はありません。
ただ、全科目で受ける区分Aの合格率は、令和7年度で11.7%でした。いきなり総合を受けるなら、海外旅行実務まで含めた4科目の準備が要ることを前提に計画してみてください。
3か月の勉強で受かる?
旅行業務取扱管理者は3か月の勉強で取れるのか、という相談です。
受かるかどうかは、期間の長さより「その期間で何時間使えて、苦手な科目を60%まで上げられるか」で決まります。同じ3か月でも、毎日机に向かえる人と週末だけの人では、使える時間が大きく違いますよね。
まずは過去問を1回分解いて、科目ごとに何割取れるかを確かめてみてください。60%との差が見えれば、3か月で足りるかの見当がつきます。
よくある質問
旅行業務取扱管理者は、国家試験の中で難しいほうですか?
国内の合格率は令和7年度で35.6%、総合は26.1%です。科目ごとに60%が要るため、合格率の数字以上に手ごわく感じる人もいます。
国内と総合では、どのくらい難易度が違いますか?
総合を全科目で受けた人の合格率は、令和7年度で11.7%でした。国内の全科目受験の34.1%と比べると、総合のほうが大きく難しいと言えます。
高校生でも合格できますか?
受験資格に年齢の制限はありません。令和7年度の国内の申込者には19歳以下が1,915人いて、学生の合格者は870人でした。
地域限定の難易度はどのくらいですか?
令和7年度の地域限定の合格率は49.0%でした。国内と比べて範囲が絞られていますが、法令60点以上・約款58点以上・国内旅行実務24点以上と、科目ごとの基準がある点は同じです。
いちばん難しい科目はどれですか?
人によって違いますが、総合では200点満点の海外旅行実務が大きな山になりやすい科目です。国内では、計算と地理がある国内旅行実務が、練習の量で差が出やすい科目です。
まとめ
- 令和7年度の合格率は、国内35.6%、総合26.1%、総合の全科目受験は11.7%
- 合計点ではなく科目ごとに60%が要るので、苦手科目を作れない
- 法令・約款は似た決まりの区別、国内旅行実務は計算と地理、海外旅行実務は範囲と語学が山
- 国内の申込者は学生と会社員がそれぞれ約3割で、旅行業以外の合格者も多い
- 迷ったら国内から受け、総合は免除を使って区分Eで受ける流れが負担を分けやすい
3つの資格の全体像は、旅行業務取扱管理者とはで確かめられます。
まずは過去問を1回分解いて、科目ごとに60%との差を測るところから始めてみましょう!





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