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国内旅行業務取扱管理者の受験案内を読むと、「免除A」「免除B」「免除C」という区分が出てきますよね。自分が使えるのか、使うと何が楽になるのか、気になる方も多いはずです。
結論から言うと、国内旅行業務取扱管理者の免除は、研修の修了・前年の科目合格・地域限定の資格の3つから決まります。旅行会社で働く人は研修、それ以外の人は科目合格が主な入口です。
この記事を読むと、自分がどの区分で受けられるかと、免除を使って合格に近づく計画の立て方が分かります。
国内旅行業務取扱管理者の免除とは?免除A・B・Cの3つ
国内試験の科目は法令・約款・国内旅行実務の3つです。条件を満たすと、法令か国内旅行実務、またはその両方が免除になります。約款はどの区分でも受けます。
『免除って、点数が加算されるってこと?』と思う方もいるかもしれません。
そうではなく、免除された科目は試験で受けなくてよくなる、という仕組みなんです。受ける科目だけで、それぞれ合格点を取れば合格です。
令和8年度(2026年度)のANTAの受験案内では、区分と試験時間は次のとおりです。CBT方式で、途中の休憩はありません。
| 区分 | 免除される科目 | 受ける科目 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 全科目 | なし | 法令・約款・国内旅行実務 | 120分 |
| 免除A | 国内旅行実務 | 法令・約款 | 80分 |
| 免除B | 法令 | 約款・国内旅行実務 | 80分 |
| 免除C | 法令と国内旅行実務 | 約款のみ | 40分 |
配点は、令和7年度の出題例で法令・約款・国内旅行実務がそれぞれ100点、合格点は各科目60点以上でした。免除を使うと、60点を取らなければいけない科目そのものが減るんです。
旅行業法第11条の3では、旅行業協会の研修を修了した人などは試験の一部を免除できると決めています。国内試験で国内旅行実務の合格点を取った人が次回の国内試験でその科目を免除されることは、施行規則第20条に書かれています。
免除を使うと、試験当日はどう変わる?
免除で変わるのは、受ける科目と試験時間です。全科目は120分ですが、1科目免除なら80分、2科目免除なら40分になります。
| 区分 | 試験時間 | 当日の考え方 |
|---|---|---|
| 全科目 | 120分 | 3科目の時間配分を、模擬的に練習しておく |
| 免除A | 80分 | 法令と約款の2科目を、暗記の確かさで勝負する |
| 免除B | 80分 | 約款の暗記と、国内旅行実務の計算を両立させる |
| 免除C | 40分 | 約款1科目に集中し、見直しの時間も取る |
時間が短くなっても、テストセンターでの受付や本人確認の流れは同じです。顔写真付きで有効期限内の本人確認書類(原本)を忘れずに持参し、受付は開始30分前から15分前の間に済ませましょう。
試験そのものの流れは、国内旅行業務取扱管理者試験とはで紹介しています。
自分はどの区分?免除の条件チェック表
免除Cは、免除AとBの条件を両方満たす人の区分です。だから、まず免除Cから確かめていくと迷いません。
ここからは、自分の区分を決めるためのチェック表です。令和8年度の受験案内の条件を、確かめる順番に並べ直しました。
| 確かめる順番 | 条件 | 当てはまれば |
|---|---|---|
| 1 | 地域限定の資格を持っていて、さらに令和7・8年度の国内研修の修了か、令和7年度の国内試験での国内旅行実務の科目合格がある | 免除C |
| 2 | 地域限定の資格を持っている(研修・科目合格はない) | 免除B |
| 3 | 令和7・8年度の国内研修を修了している | 免除A |
| 4 | 令和7年度の国内試験で国内旅行実務の科目合格がある | 免除A |
| 5 | どれにも当てはまらない | 全科目 |
『科目合格って、何年前のものでも使えるの?』と気になりますよね。令和8年度の試験で使えるのは、令和7年度の科目合格だけです。
研修も、修了した年度とその次の年度の試験でだけ免除になります。資格である地域限定の合格とは、使える期間の考え方が違うんです。
申し込む前に確かめておきたいこと
免除を使う人は、申込の手順や期限も全科目の人と少し違います。令和8年度は、申込期間が6月18日(木)10時から7月15日(水)23時59分までで、免除を申請する人の試験予約は7月23日までとなっていました。
- 自分の区分を、チェック表の順番で確かめた
- 研修の修了年度か、科目合格の年度が、受ける年度の免除の対象に入っている
- 免除の申請に必要なものを、ANTAの受験案内で確かめた
- 免除を申請する人の試験予約の期限を、カレンダーに書き込んだ
- 区分ごとの試験時間(80分か40分)で、当日の予定を立てた
申込の流れ全体は、旅行業務取扱管理者試験の申込方法でくわしく紹介しています。

旅行会社で働く人のルート:研修で国内旅行実務を免除
ANTAの国内旅行業務取扱管理者研修を修了すると、修了した年度と次の年度の国内試験で、国内旅行実務が免除になります。受けられるのは、旅行業の仕事を続けている人だけです。
旅行会社の窓口で働いていて、運賃や料金の計算はふだんの仕事でしている。そんな方にとっては、研修のルートが現実的な選択肢になります。
研修は例年5月中・下旬頃に行われ、修了テストがあります。国内試験の申込が始まる前に研修が終わるので、同じ年度の試験で免除を使えるんです。
研修を受けられるかのチェック
研修の受講資格は、かなりはっきり決まっています。次の点を確かめてみてください。
- 旅行業者等で、最近5年以内に3年以上、国内旅行業務に従事している
- 今も旅行業者等で国内旅行業務に従事している
- 派遣労働者としての勤務ではない
- 研修の申込方法を、勤め先かANTAの案内で確かめた
一般の人は受講できず、派遣で働いている人は従事者と認められません。学生の方や旅行業以外で働いている方は、次の章の科目合格のルートが入口になります。
研修のルートで受ける時の注意
研修で免除になるのは国内旅行実務だけです。受けるのは法令と約款の2科目で、どちらも覚える量が多い科目なんです。
国内研修を修了しても、総合の試験の免除にはなりません。ANTAの国内研修と、JATAの総合研修の修了者には、相互の免除がないためです。総合を考えている方は、別の仕組みとして考えておきましょう。
令和7年度の免除Aの合格率は60.2%(受験518人・合格312人)でした。全科目の34.1%と比べると、受ける科目が減る効果は大きいですよね。
研修を受けるか迷った時の考え方
受講資格を満たしていても、研修を受けるかどうかは自分で決めることです。今の仕事の内容から、考え方の例を表にしました。
| 今の状況 | 考え方の例 |
|---|---|
| 窓口で国内の運賃・料金の計算を日常的にしている | 研修で国内旅行実務を免除し、法令と約款に時間を回す |
| 国内旅行の企画や手配をしているが、計算は少ない | 研修の内容を勤め先で確かめてから決める |
| 研修の時期に仕事の都合がつかない | 全科目で受け、国内旅行実務の科目合格もねらう |
| 総合まで考えている | 国内に合格すれば総合の国内旅行実務も免除になる点も考える |
例えば、研修の時期に仕事の予定が重なって日程が取りにくい、ということもありますよね。その場合は無理をせず、全科目で受けるルートも十分に選択肢になります。
一般の受験者のルート:科目合格で翌年に免除
国内試験で不合格でも、国内旅行実務で合格点を取っていれば、次回の国内試験でその科目が免除になります。研修を受けられない人にとっての、もう1つの免除の入口です。
『全科目そろわなかったら、また一からやり直し?』と心配になりますよね。国内旅行実務については、そうならない仕組みがあるんです。
CBT方式になってからは、マイページで合否だけでなく、科目合格の有無と科目別の得点も確かめられます。令和8年度は10月16日(金)午前11時以降に公開される予定です。
研修と科目合格、2つのルートを比べる
研修と科目合格は、どちらも免除Aにつながります。ただ、入口も使える期間も違います。
| 比べる点 | 研修のルート | 科目合格のルート |
|---|---|---|
| 使える人 | 旅行業者等で最近5年以内に3年以上国内旅行業務に従事し、今も従事している人 | 前年度の国内試験を受けた人なら誰でも |
| 免除になるまで | 例年5月中・下旬頃の研修を修了する | 前年度の試験で国内旅行実務の合格点を取る |
| 免除が使える試験 | 修了した年度と次の年度の国内試験 | 次の年度の国内試験 |
| 受ける科目 | 法令・約款 | 法令・約款 |
| 区分 | 免除A | 免除A |
- 受験資格の制限がなく、学生でも会社員でも使える
- 1年目の勉強が、そのまま翌年の免除につながる
- 翌年は法令と約款に時間を集中できる
- 1年目に国内旅行実務で合格点を取る必要がある
- 免除が使えるのは次の年度の試験だけ
- 法令と約款は、翌年にもう一度仕上げ直すことになる

科目合格のあとの1年の進め方
科目合格を使って翌年に受ける場合の流れを、令和8年度の日程を例に並べました。翌年の日程は年度ごとに変わるので、目安として見てください。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1年目の10月 | マイページで科目合格の有無と科目別の得点を確かめる |
| 1年目の冬 | 法令と約款のうち、点が伸びなかった科目から復習する |
| 2年目の春 | 法令と約款を、出題例と問題集で仕上げていく |
| 2年目の6月から7月 | 免除Aで申し込み、期限内に試験の予約をする |
| 2年目の9月 | 80分の試験で法令と約款を受ける |
1年目に取った科目別の得点は、2年目の計画を立てる材料になります。60点まであと少しだった科目と、大きく届かなかった科目では、時間のかけ方が変わりますよね。
2年目の法令と約款は、どこから手をつける?
免除Aで受ける2年目は、法令と約款の2科目だけです。どちらも暗記が中心なので、1年目の記憶が残っているうちに手をつけると楽になります。
- 1年目の科目別の得点から、60点まで何点足りなかったかを書き出した
- その年度の受験案内で、出題の根拠になる法令の基準日を確かめた
- 法令と約款で、似ている決まりを表にまとめて見比べている
- ANTAが公開している年度別の出題例を、時間を計って解いている
国内試験の問題は、その年の6月1日現在の法令で作られます。古い年度の出題例は法改正前の内容のことがあるので、解説と今の決まりを照らし合わせておきましょう。
国内旅行実務の勉強の進め方は、国内旅行実務の対策で紹介しています。
地域限定の合格者は、法令が免除になる
地域限定旅行業務取扱管理者の資格を持っている人は、国内試験で法令が免除になります。研修の修了か国内旅行実務の科目合格もあれば、約款だけを受ける免除Cです。
『地域限定を先に取ってから国内に進む、というやり方もあるの?』という方もいますよね。免除の仕組みから見ると、そういう段階の踏み方もできるんです。
地域限定の試験は、国内試験から航空運送に関する部分と国内の地理などを除いた範囲です。令和8年度は9月27日(日)に、東京と大阪の2か所で行われます。
地域限定から国内へ進む時の区分
地域限定の資格と、ほかの条件の組み合わせで区分が変わります。
| 持っているもの | 国内試験の区分 | 受ける科目 | 令和7年度の合格率 |
|---|---|---|---|
| 地域限定の資格だけ | 免除B | 約款・国内旅行実務 | 60.9% |
| 地域限定の資格と、国内研修の修了か国内旅行実務の科目合格 | 免除C | 約款のみ | 83.3% |
地域限定の資格は、合格したら期限なく使えます。研修や科目合格のように、次の年度までという縛りがないのは安心ですよね。
ただし、国内試験の申込は7月に締め切られ、地域限定の試験は9月です。同じ年度に地域限定に合格しても、その年の国内試験で免除Bを使うことはできません。
地域限定から国内へ進む時の流れ
地域限定に合格してから国内を受ける場合の流れを、令和8年度の日程を例に並べました。翌年の日程は変わることがあるので、目安として見てください。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 1年目の7月 | 地域限定の願書を簡易書留で郵送する(令和8年度は7月6日から31日の消印有効) |
| 1年目の9月 | 地域限定を受ける(令和8年度は9月27日) |
| 1年目の11月 | 地域限定の合格発表を確かめる(令和8年度は11月13日) |
| 2年目の6月から7月 | 国内に免除Bで申し込む |
| 2年目の9月 | 約款と国内旅行実務を80分で受ける |
2年目の国内旅行実務には、地域限定では出なかった航空運送の料金や国内の地理などが加わります。その部分を早めに足しておくと、2年目の負担が軽くなりますよ。
地域限定の資格について知りたい方は、地域限定旅行業務取扱管理者とはを読んでみてください。
独学でいくか、講座を使うか
免除を使っても、残る科目を仕上げるのは自分です。市販のテキストとANTAの出題例を使って、独学で進める方もたくさんいます。
一方で、法令や約款の暗記を一人で続けるのが不安な方や、質問できる相手がほしい方もいますよね。講座の資料を取り寄せて、教材やサポートを見比べてから決めると判断しやすくなります。
旅行業務取扱管理者ガイド
講座を使って効率よく合格を目指したい方へ
旅行業務取扱管理者試験は、法令・約款の暗記に加えて、運賃・料金の計算や地理など範囲が広いのが特徴です。独学で進めるか、通信講座やスクールで質問や模試の機会を得ながら学ぶか。講座の種類と比べ方、資料請求で確かめたい点をまとめました。
無料旅行業務取扱管理者の講座の選び方を見る試験の日程・受験手数料は各試験の実施機関(JATA・ANTA・観光庁)の案内で最新情報を確認してください。
国内旅行業務取扱管理者の免除でよくある相談
国内試験の免除や科目合格について、よく見かける相談に答えます。
合格点の6割は、3科目の合計で6割のこと?
合格点は6割と聞くけれど、3科目の合計で6割あればいいのか、という相談です。
合計ではなく、科目ごとです。令和7年度の発表では、合格点は各科目とも60点以上でした。
1科目でも60点に届かないと、合格にはなりません。ただ、届かなかったのが法令か約款で、国内旅行実務が60点以上なら科目合格になり、翌年は国内旅行実務が免除になります。
合否だけでなく、科目ごとの点数も分かる?
試験の結果で分かるのは合否だけなのか、各科目の得点も分かるのか、という相談です。
CBT方式の今の国内試験では、受験者のマイページで合否・科目合格の有無・科目別の得点を確かめられます。令和8年度の結果の公開は、10月16日(金)午前11時以降の予定です。
科目別の得点が分かると、翌年に受け直す時の計画が立てやすくなります。結果を見たら、科目ごとの点を書き残しておきましょう。
勉強が間に合わない。今年は国内旅行実務だけでも取れる?
勉強を始めるのが遅くて、試験日までに問題集が終わりそうにない、という相談です。
まずは、残りの日数で3科目をどこまで進められるかを書き出してみてください。全部を同じ深さで進めるのが難しい時でも、試験はあくまで3科目そろっての合格を目指して受けるものです。
そのうえで、結果として国内旅行実務が60点以上なら、翌年は法令と約款だけで受けられます。「今年届かなくても、積み上げは無駄にならない」と考えると、落ち着いて最後まで取り組めるはずです。
よくある質問
国内旅行業務取扱管理者の試験で、免除になる科目はどれですか?
条件によって、法令か国内旅行実務、またはその両方が免除になります。約款はどの区分でも受けます。
国内旅行業務取扱管理者研修は誰でも受けられますか?
受けられるのは、旅行業者等で最近5年以内に3年以上国内旅行業務に従事し、今も従事している人です。一般の人は受講できず、派遣労働者は従事者と認められません。
科目合格の免除は何年使えますか?
次の年度の国内試験で使えます。令和8年度の試験では、令和7年度に国内旅行実務で科目合格した人が免除Aの対象です。
総合の試験で取った国内旅行実務の合格点は、国内試験の免除に使えますか?
使えません。総合と国内の科目合格には相互の免除がありません。
免除で受ける時も、試験会場や当日の流れは同じですか?
同じです。全国47都道府県のテストセンターでCBT方式で受け、受付や本人確認の手順も全科目の人と変わりません。違うのは受ける科目と試験時間です。
免除で受けると合格しやすくなりますか?
受ける科目が減るので、令和7年度の合格率は免除Aが60.2%、免除Bが60.9%、免除Cが83.3%と、全科目の34.1%より高くなっています。
まとめ
- 国内試験の免除は免除A・B・Cの3つで、約款はどの区分でも受ける
- 免除Aは国内研修の修了か前年度の国内旅行実務の科目合格、免除Bは地域限定の資格
- 研修は旅行業者等で最近5年以内に3年以上国内旅行業務に従事している人だけが受けられる
- 一般の受験者は、国内旅行実務の科目合格で翌年に免除Aを使える
- 令和7年度の合格率は全科目34.1%に対し、免除Aは60.2%だった
免除の条件の最終的な確認は、ANTAの国内試験の受験案内で行えます。
まずはチェック表を上から順に見て、自分が受ける区分を1つに決めてみましょう。





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